「サスティナブル×D2C× サブスク」モデルで急成長中のブランド「パブリック・グッズ(PUBRIC GOODS)とは?

みなさんこんにちは。生活者と小売の未来研究会の和田康彦です。


今回は、今アメリカで急成長中のD2Cブランド、「パブリック・グッズ(PUBRIC GOODS)の特徴についてご紹介させていただきます。

同社は、2016年、モーガン・ハーシュ(Morgan Hirsch)とマイク・ファーチャック(Michael Ferchak)が共同で創業。良質でエコ、ミニマルな商品を中間マージンを省いたD2C(Direst to Consumer)で販売するビジネスモデルを強みとしています。当初は、ハウスホールド(家庭用品)とパーソナルケア(個人のグルーミング用品)からスタートしましたが、2017年には、クラウドファンディングで約7000万円を調達。その後2019年にも、クラウドファンディングで約4300万円調達し業容を拡大。現在は、食品カテゴリーを追加し品揃えを充実させています。


パブリック・グッズ(PUBRIC GOODS)6つの特徴

① 会員制のサブスクリプションモデル

年会費59ドル(約6100円)を支払った会員だけが商品を購入できるサブスクリプション(定額制)メンバーシップサービスを採用。


② リーズナブルな価格でサスティナブル商品を販売

安定的な利益を見込めるサブスクスタイルにすることで、エコ商品は高いというイメージに反し、リーズナブルな価格でサスティナブルな生活用品を販売。


③ Z世代が支持

サスティナブルで、ノントキシック(毒性のない)、オーガニックな商品を好むZ世代(1996年から2010年までに生まれた世代)が支持。


④ コロナ禍のもとで成長

ニューヨーカーは、物を大量に消費するより、SDGs(国連サミットで採択された持続可能な開発目標)に沿ったサスティナブルな暮らしにシフト。20年2月以降、会員数は2倍に、売り上げは5倍に急増。


⑤ 250種類の豊富な品揃えとリーズナブルな価格

パラベンや硫酸塩などの有害な化学物質を含まないヘア&ボディー用品をはじめ、詰め替え用のレフィルも豊富に用意。また、再生紙やバンブーを使用したツリーフリー(木から採取されるのではない)紙でできたトイレットペーパーやキッチンペーパー、生理用ナプキン。食品はオーガニック&フェアトレードが基本です。


⑥ インテリアの邪魔にならないミニマルなデザイン

写真のようなシンプルなボトル類のデザイン。素材には、環境への悪影響を低減するため、プラスチックの使用は可能な限り避け、サトウキビベースのバイオプラスチックに頼っているものもある。


サステイナブルな商品をリーズナブルな価格で提供する同社の公式サイトでは、「地球を守るためにスーパーヒーローになる必要はない。私たちの小さな選択が大きなインパクトをもたらす」「私たちが直面している問題は、使うことを選んだ商品による結果だ」などのメッセージを発信。「サスティナブル」「健康」「美しい」の3つをブランドプロミスとして掲げています。


今年からは、全米に展開する大手ドラッグストチェーン「CVS」と提携し、一部店舗でテスト販売も開始。更なる成長を目指しています。

地球環境問題に消費者の関心が高まる中、サスティナブルなライフスタイルを提供する「パブリック・グッズ(PUBRIC GOODS)」からは、社会的意義に配慮したこれからのブランドのあり方が学べます。

生活者と小売の未来研究会〈Lifevaluelab.〉

小売業は、生活者の心と暮らしを豊かにする「幸せ創造業」です。未来の予測が難しいニューノーマル時代こそ、揺れ動く生活者の気持ちにしっかり寄り添い、自社の専門DNAを軸にして「顧客が求める価値」を提供していくことが生き残りの鍵を握っています。さぁ、私たちと一緒に、生活者も小売業も共に成長し幸せになる未来を研究・創造していきましょう。

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