小さな会社こそ、マイクロD2Cに チャレンジして、新市場を育てよう。

みなさんこんにちは。生活者と小売の未来研究会の和田康彦です。


前回と前々回は、今注目されているD2C(Direst to Consumer)ビジネスについてお話ししてきました。


◆D2C(Direst to Consumer)とは

改めておさらいしておくと、D2C(Direst to Consumer)とは、小売店などの仲介業者を介せず、直接商品を顧客に販売する新たなブランドの販売手法のことでした。


基本的にリアル店舗をもたず、ネット通販を中心に展開することで、店舗運営のコストを圧縮し、浮いた費用を商品開発やマーケティングに投資します。


その上で、デジタル上で顧客とつながり、意見や要望を吸い上げて商品を改善・進化させていくのが大きな強みとなるビジネスです。


◆ニッチ分なニーズを捉えて勝負する「マイクロD2C」

今回は、2021年のトレンドとして注目されている「マイクロD2C」についてご紹介させていただきます。

これまでもお話ししてきたように、D2Cには、小さな会社ならではの機動性を活かし、多様化する消費者のニッチなニーズを捉えて成功しているブランドが多いのが特徴です。


例えば、3万通りの組合せから一人ひとりのお客さまに適したシャンプーとコンディショナーをお届けする「MEDULLA(メデュラ)」、胸の大きい女性向けアパレル「overE」、お客さまの生活習慣に合わせ25種類のレシピの中から適したスムージーを展開する「Green spoon」など、大企業では事業規模の面からも参入できないような未開拓の市場でお客さまの支持を得ているブランドが多く生まれています。


◆マイクロD2Cを支援するプラットフォームが充実

ところで、D2Cビジネスが注目されることで、このところD2Cのものづくりや物流、ECシステムなどを支援するプラットフォームが出そろってきました。これにより、小さな会社やでも個人でも、その強みを活かした事業展開が可能になります。2021年は、まさに、小さなD2Cが花開く「マイクロD2C」元年になることが予測されます。


例えば、アパレル製造では、「シタテル」という会社が、デザイナー、生地メーカー、工場など洋服づくりに携わる約850のパートナーをネットワーク化。ブランドオーナーは、シタテルのスタッフとオンライン上で相談しながら素材選びや洋服のデザインをすることができます。


また、化粧品では、「サティス製薬」がD2Cを支援 。発注ミニマムロットを300個にまで減らすことで、在庫リスクが軽減でき、参入しやすくなりました。


物流面では、「オープンロジ」が、固定費なしで商品1点から使える従量課金制の物流サービスを展開。入庫から在庫管理まですべてオンライン上で完結できます。


さらに、「BASE」などのECプラットフォームを利用すれば、誰でも無料で数分もあれば簡単に商品の販売をスタートすることが可能です。BASEは、サイトデザインの自由度が高く、ブランドの世界観に合わせたネット通販が可能になります。また、決済面をはじめとした運営サポートが充実しているので、初めての方にはおすすめのプラットフォームです。


誰もが簡単に参入できるようになったD2Cビジネス。2021年はあなたの企業でもぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

生活者と小売の未来研究会〈Lifevaluelab.〉

小売業は、生活者の心と暮らしを豊かにする「幸せ創造業」です。未来の予測が難しいニューノーマル時代こそ、揺れ動く生活者の気持ちにしっかり寄り添い、自社の専門DNAを軸にして「顧客が求める価値」を提供していくことが生き残りの鍵を握っています。さぁ、私たちと一緒に、生活者も小売業も共に成長し幸せになる未来を研究・創造していきましょう。

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