世界のテレビ市場を牽引する、韓国サムスン電子のモノ発想からライフスタイル発想への転換とは?

とは?みなさんこんにちは、生活者と小売の未来研究会の和田康彦です。

日本の電機業界が相次いでテレビ事業から撤退する中、韓国サムスン電子がテレビ市場で快走しています。7月29日に発表された2021年4~6月期の家電部門の営業利益を見ると、前年同期比45%増と絶好調です。

巣ごもり需要に加え、米ネットフリックスなどのネット動画が見やすい高性能品が好調で、TCL集団など中国勢を引き離しています。サムスン電子では、コモディティ化が進むテレビ市場でハードではなくソフト面を充実させてシェアを高めています。

サムスンの調査によると、米国では既にテレビ放送より動画配信サービスの視聴時間が上回っているとのこと。サムスンでは、このようなテレビ放送から動画配信サービスへ人々の視聴スタイルが変わっていくことをいち早く予測して動き出しました。

その原動力の一つがネット対応です。

みなさんこんにちは、ライフスタイルマーケティングの和田康彦です。

日本の電機業界が相次いでテレビ事業から撤退する中、韓国サムスン電子がテレビ市場で快走しています。7月29日に発表された2021年4~6月期の家電部門の営業利益を見ると、前年同期比45%増と絶好調です。

巣ごもり需要に加え、米ネットフリックスなどのネット動画が見やすい高性能品が好調で、TCL集団など中国勢を引き離しています。サムスン電子では、コモディティ化が進むテレビ市場でハードではなくソフト面を充実させてシェアを高めています。

サムスンの調査によると、米国では既にテレビ放送より動画配信サービスの視聴時間が上回っているとのこと。サムスンでは、このようなテレビ放送から動画配信サービスへ人々の視聴スタイルが変わっていくことをいち早く予測して動き出しました。

その原動力の一つがネット対応です。

また、テレビのリモコンで操作しやすい画面を設計し、検索のための文字入力も簡略化。スマートフォンとの連携も重視して、手元のスマホで選んだ動画コンテンツをすぐにテレビの大画面で映し出す機能も備えています。

ネットフリックスへの簡便接続機能は2016年に搭載。早くから人々の視聴スタイルやライフスタイルの変化を先読みして、動画配信サービスを重視。操作性を改善してきました。

その結果、米調査会社DSCCによると、テレビの世界市場におけるサムスンの20年のシェア(金額ベース)は29%で首位となり、韓国LG電子(15%)、ソニー(9%)、中国TCL集団(6%)、中国ハイセンス(6%)が続いています。

さらにサムスン電子には、30歳前後の若手社員を世界各地に派遣し、現地で特定業務なしに1~2年間生活させる「地域専門家」制度があります。派遣先の生活や文化、商習慣を学び、将来のマーケティング要員として育てる仕組みです。まさに国や地域ごとに異なるライフスタイル研究をベースにしたライフスタイルマーケティングを実践しているといえます。

同制度は既に30年の歴史を持ち、世界80カ国に3500人余りを派遣してきました。各地の生活習慣を観察し、言語も習得。現地代理店との太いパイプを築き、製品力だけに頼らない、地元密着のライフスタイルマーケティングを展開しています。

モノ発想からライフスタイル発想へ。これからの商品やサービスの開発は機能や性能といったモノ発想から、その商品やサービスによってどんな幸せな暮らしを提供できるのかという、ライフスタイル発想へ転換していかなければ世の中で受け入れられることはありません。

生活者と小売の未来研究会〈Lifevaluelab.〉

小売業は、生活者の心と暮らしを豊かにする「幸せ創造業」です。未来の予測が難しいニューノーマル時代こそ、揺れ動く生活者の気持ちにしっかり寄り添い、自社の専門DNAを軸にして「顧客が求める価値」を提供していくことが生き残りの鍵を握っています。さぁ、私たちと一緒に、生活者も小売業も共に成長し幸せになる未来を研究・創造していきましょう。

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