世界で最も賞賛される会社が大切にしている3つPと 賞賛される会社になるための8つの条件。

みなさんこんにちは。生活者と小売の未来研究会の和田康彦です。


アメリカのビジネス誌『FORTUNE』が「World’s Most Admired Companies」の2021年版を発表しました。このランキングは1997年に始まり、今年で25回目の発表となります。世界的なコンサルティング会社Korn Ferry(コーン・フェリー)社の協力のもと、企業の評判に対する調査を実施しています。


選出方法はGlobal500ランキングに登場する500社を含む約1500社から、世界30カ国の各業界で最も収益の高い企業670社を抽出。さらにそこから3800人以上の経営者や取締役、アナリストらが自社業界の投資価値や経営陣の質、製品の品質、社会的責任、才能ある人材を引き付ける能力があるのかなど、9つの基準で企業を評価してランク付けしています。


1位に輝いたのはアップルで14年連続でトップの座を維持し続けています。2位も昨年に引き続きAmazonで、小売業界ではトップ。3位マイクロソフト、4位ウォルト・ディズニー、5位スターバックス、6位バークシャー・ハサウェイ、7位アルファベット(Google)、8位JPモルガン・チェース、9位ネットフリックス、そして10位に会員制倉庫店のコストコがランクしました。



ところで、「World’s Most Admired Companiest」世界で最も賞賛される会社は3つのPを大切にしているといわれています。


第一のPは、「フィロソフィー」、つまり、どんな哲学を持つかということですね。会社がどんな哲学を持つかということが称賛される企業の第一条件だと同誌では分析しています。


二つ目のPは、その哲学を活かして、どういう「ポリシー」を打ち立てるか。政策に対する共感や共鳴がないと、今の企業はうまく成り立っていきません。もはや会社は命令では動きません。

そして最後のPは、「 ピープル」。人なのです。フィロソフィーとポリシーとピープル。この3つのPが さわやかな清々しい空気の中に置かれて、一人ひとりの個性を存分に生かそうという企業は成長していく。そして尊敬を受けて称賛される。と同誌では分析しています。


フィロソフィーとポリシーとピープル、どれもお金をかけなくてもできそうなことばかりですね。あなたの会社も、ぜひ称賛される会社を目指して、3つのPを 大事にした経営に舵を切っていきましょう。


では次に、賞賛される会社になるための8つの条件をご紹介します。

① 言行一致。会社が約束したこと、宣言したこと、こうしたいといった政策は必ずやること。企業の信頼感は言行一致から生まれる。


② 技術と人間の融合。科学的な技術とアートに通じる人間性を持ち合わせている企業。技術が豊かで優しい企業。優しいとは環境に優しい、人にやさしい。そういうことをいっている。


③ チャームポイントがある。チャームポイントとは魅力。人を惹きつけるものがある。人を惹きつけるものとは、そこに働いているピープルであり、そこで働いている人にチャームがあること。チャームがあるというのは、常に学ぼうという姿勢と夢を膨らませようというフレッシュな気持ちである。夢を膨らませていくとエネルギーが出てくる。チャームの中でいちばん大切なものは何か。それは建物でもなく、CIでもなく、人間というメディアである。その人が測り知れない可能性をどれだけ持っているかといいうことがチャームになる。


④ 取引先へのベネフィット。ベネフィットをどう与えるか。ベネフィットというのは、相手がどれだけ利得するのか、プラスを得られるのか。うちと取引することによって、あの取引先はどういうプラスが得られるのかというのが発想の原点。お客様がどれだけ充実するのか、取引先で情報がどれだけ増えて、生きんかなという姿勢が脈々とするのかということが大切である。


⑤ コーポレートカルチャー、DNA.組織の隅々まで組織文化を持つ。会社全体が、ひとつの理念で統一されている。鈴木修スズキ会長は「組織の隅々まで考え方を浸透させることは、企業で絶対に必要だ。私はそれができていないと思ったら何回も呼びつけて、意思が疎通するようにする。それが経営者の責務だと思う。」と語っている。


⑥ ぐるりに喜ばれる存在である。工場があればその周りの人たち、事務所があればその周りの人たちに喜ばれる存在になる。


⑦ インディペンデント。独立自尊。人に頼らない。自分の規制でやるという精神。自前でやる。自ら血を流してやる。自らエネルギーを発信してやる。という姿勢。


⑧ 外からわかりやすい。わかりやすい人、わかりやすい会社が重要。あの会社、何をやっているのかがわかりやすいことが大切。日本の企業のグローバル化が進む中で、国際社会からは、日本企業の透明性、公開性がより注目を集めている。経営者一人ひとりがその重要さを再認識し、消費者や利用者からもわかりやすい会社にすることが重要だ。


以上、今回は、賞賛される会社になるための3つのPと 8つの条件をご紹介しました。どれもが、お金をかけなくてもできることばかりです。さあ、あなたの会社でも、賞賛されるブランドや会社を目指して、地道に取り組んでいきましょう。

生活者と小売の未来研究会〈Lifevaluelab.〉

小売業は、生活者の心と暮らしを豊かにする「幸せ創造業」です。未来の予測が難しいニューノーマル時代こそ、揺れ動く生活者の気持ちにしっかり寄り添い、自社の専門DNAを軸にして「顧客が求める価値」を提供していくことが生き残りの鍵を握っています。さぁ、私たちと一緒に、生活者も小売業も共に成長し幸せになる未来を研究・創造していきましょう。

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