オイシックスに学ぶ、アフターコロナのブランディングは「信頼」作りがキーになる。

みなさんこんにちは。生活者と小売の未来研究会の和田康彦です。


有機や特別栽培野菜など安全性に配慮した食品宅配のオイシックスは、「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランド合計で、全国約36万人の会員に食品を定期宅配しています。


新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要の拡大で、オイシックスの2020年4〜6月期決算は、売上高が前年同期比42.2%増の231億円、営業利益が約3.8倍の20億円と大幅な増収増益となりました。


オイシックス好調の背景には、外出自粛による宅配便利用へのシフトという消費行動の変化がありますが、もうひとつ、同社が長年培ってきたブランドへの信頼感づくりが大きいと思います。


オイシックスブランドが約束するのは、

① Delicious おいしさ

Oisixは取り扱う全ての食材について間違いのないおいしさを提供し、さらに、思わず家族や友達にすすめたくなるほどの感動的なおいしさもお届けする。

② Enjoyable 楽しさ

Oisixはお客様が来店して商品を購入し、調理して、召し上がるまでの全てのプロセスにおいて期待以上の発見や学びを提供し、会話や笑顔が生まれるような、食の楽しさを作り出す。

③ Healthy 健康

OisixはOisixのある生活をお客様が送ることで、家族や子ども・自分自身が心身の健康を獲得できるようお手伝いをする。

④ Easy 簡単

Oisixはお客様が忙しい日々の中で豊かな食生活を簡単に実現できるよう、ストレスを感じない気が利いた商品・サービスを提供する。

⑤ Creadible 信頼

Oisixは「作った人が自分の子どもに食べさせることが出来る」食材のみ販売することで安全を担保し、適切な説明によって安心を提供し、安定的なサービス品質を保つことで、お客様からの継続的な信頼を勝ち取る。

⑥ Social 社会との関わり

オイシックス・ラ・大地は、地域や、農業・水産業・食品業、およびグローバルな様々な社会問題に対し、自らの行動を通して、その問題解決に積極的に寄与する。

の6つがありますが、私はこの中でも5番目の「信頼」が、オイシックスファンを増やしている原動力になっていると思います。


「安心・安全を担保してくれている。だからいざというときになおさら応援してあげよう」という形で、企業と消費者の絆がさらに強まっていくと思います。


このように、アフターコロナでは、ブランドは『信用』を包含したものになります。面白そうだからちょっと体験してみよう、などという消費は減り、本当に信用、信頼できる人やブランドへの消費をかなり意識したものになるでしょう。


「安心」「安全」といえば、日本企業のお家芸。ブランドへの信頼を追い風にして、あなたの会社や商品のブランドをさらに磨いていきましょう。

生活者と小売の未来研究会〈Lifevaluelab.〉

小売業は、生活者の心と暮らしを豊かにする「幸せ創造業」です。未来の予測が難しいニューノーマル時代こそ、揺れ動く生活者の気持ちにしっかり寄り添い、自社の専門DNAを軸にして「顧客が求める価値」を提供していくことが生き残りの鍵を握っています。さぁ、私たちと一緒に、生活者も小売業も共に成長し幸せになる未来を研究・創造していきましょう。

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