みなさんこんにちは。生活者と小売の未来研究会の和田康彦です。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、再び4都府県に緊急事態宣言が発令されました。
ますます状況が厳しくなる中、この変化を原動力に生まれ変われるかどうかが、これからの時代に大きく伸びていけるかどうかの分かれ目になってきます。
特に小売業や飲食業は、コロナ禍が収束しても決してもとには戻らないと覚悟を決めることが大切です。
人口減少、超高齢化社会は、コロナが収束した後もじわじわと私たちの商売にのしかかってきます。新規客が増えない中で売り上げを伸ばしていくためには、今目の前にいるお客様を大切にして、つながっていく努力をすることが重要です。
そのためには、お客様にお店や商品についての意見や感想を聞くアンケートをする、ちょっとお得な会員制度をつくるなど方法はなんでもいいのですが、まずは「連絡先」を集めることがスタートになります。
私の妻の実家は以前、小さな家電販売店を営んでいましたが、今から40年以上も前でも約1000件の顧客リストを管理していました。
そしてそのリストをもとに、年に数回開催する展示会のDMを発送すると2割くらいのお客様が来場してくれていました。その結果、年間売り上げの約8割が、展示会に来ていただいたお客様の売上だったんです。
当時はまだワープロやパソコンもなかった時代、すべてを手書きで宛名を書いていたことが今となれば懐かしい思い出です。また、DMの発送もできるだけ費用をかけないように、できるだけ自転車に乗って手配りしていました。さすが大阪の商売人です。私は今でも義父のことを心から尊敬しています。
つまり、今も昔も、「顧客リスト」は商売にとって、とても重要な資産なんですね。
昨今、Eコマースがどんどん伸びていますが、Eコマースというのはまさに「顧客リスト」ありきの商売です。
リアル店舗でもこれからは、顧客リストを持っていて活用できている会社とそうでない会社では、大きな差が生まれてきます。
せっかく一度利用してくれたお客様がいるのに、連絡先を知らなけらば何もアプローチすることはできません。
今からでも遅くありません。まずは一人でも二人でも、できるところから始めていきましょう。
●DX(デジタルトランスフォーメーション)を導入して顧客リストを集める
リアルとデジタルを統合活用してお客さまとのつながりを築くCRMソリューションを提供している「ショップフォース」という会社は、交通系ICカードを活用して小売店や外食店の利用者が手軽に会員登録できる仕組みを開発しました。
仕組みは、利用者が自身のスイカやパスモなどを店頭の専用端末にかざすと、カードごとに異なるIDを読み取り個人を識別。QRコードが印字されたレシートが発行され、利用者はそのQRコードを自分の都合の良いタイミングで読み取り、アプリを取得し会員登録するというものです。
これまでのポイントカードでの会員登録では、その場で氏名や住所を書き込む必要がありました。またスマホアプリの場合は、その場でインストールする必要があり、会員登録に至らないケースが多く見受けられました。
ショップフォースの今回のサービスは、会員登録のハードルを下げ、アプリを使い始めてもらえないという最大の課題を解決する仕組みとして注目が集まっています。
詳細はこちらをご覧ください。
ニューノーマル時代、あなたの会社でもDXの取り組みに関心を持って日々研究していきましょう。
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